深谷伊三郎

 

1900年 東京生まれ。

麹町番町小学校を6年間主席で卒業。苦学して20歳過ぎに早稲田大学文学部に入学。後に法曹界を目指して日本大学法学部に転校するも、肺結核により5年間の病床を過ごす。

1935年頃 灸療法によって一命を救われる。その後鍼灸界に身を投じる。戦前は神田不動、深川不動境内に灸堂を開き、名灸師として評判を得る。

1945年頃 渋谷の自宅に治療所を構える。

1950年頃 文京区蓬莱町(向丘)の浄心寺に治療所を構える。灸のみの治療家として名をあげる。

盟友木下晴都氏、岡部素道氏らとともに鍼灸界発展に積極的に努力し名灸師としての名声が全国に広がる。

1955年 「鍼灸之世界社」を主宰し『鍼灸治療雑誌』創刊(以後20年刊行)。

社団法人日本鍼灸師会学術部長。東京高等鍼灸学校講師。『臨床研究会』主宰。第20回鍼灸治療学会学術部長などを歴任。

1974年 8月13日 結腸癌にて死去(享年73歳)。お墓は常仙寺

1980年「日本鍼灸治療学界発足30周年記念」、1984年「はり灸祭り」にて鍼灸界に果たした功績により、功労者として表彰される。

 

息子さんはギタリストの新間英雄先生(灸法臨床研究会顧問)、お孫さんは立川流の立川志らくさん。

 

                                                

参考文献『医道の日本』2004.3月号

    『お灸で病気を治した話』序文

 

 

 

 

深谷灸法関連書籍

 

 

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『灸法医典~黄帝明堂灸経の活用~』

   深谷伊三郎著  本体価格5,000円

 

黄帝明堂灸経は中国古代(1311年)に著された古典である。深谷伊三郎の40有余年の臨床研究を土台として、これを解釈補修して現代の灸治療に活用できる新しい経典を作り上げた。本書は十四経絡の経穴すべてが定められる以前の経穴書であり、一見無秩序に経穴が示されているようだが、類似した病証例を同人形で示している。黄帝明堂灸経は名家灸選釈義とともに深谷灸法の基盤となった。

 

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『お灸療法の実際~熱くないすえ方と病気別特効穴~

   深谷伊三郎著  本体価格3,400円

 

1938年発行で深谷伊三郎先生最初の灸著書『良くきくお灸の家庭療法秘訣』を新たに書き直したものと思われる。原稿は死後発見されたが、残念ながら未完であった。深谷伊三郎先生愛弟子の入江靖二先生の協力により死後出版。灸効果の医学的根拠と経穴取穴の基本と症例別の灸治療が解説されている。

 

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目次

1.自然治癒力を活かすお灸

健康と自然療能 自然療能を振起する療法 蛋白体療法としてのお灸 灸効の血液学的原理 経穴とお灸療法

経絡と経穴というもの 気血栄衛と病気 経穴はどうやって発見したか 経絡の走行を実証する

お灸療法の種類 お灸の上手なすえ方 養生法と禁戒 経穴の正しい取り方 

2.病気を治療するお灸のすえ方

高血圧症の灸治法 中風の灸治法 心臓病の灸治法 腎臓病の灸治法 肩こり症の灸治法 糖尿病の灸治法

かぜ症候群の灸治法 胃腸病の灸治法 神経痛とリウマチの灸治法 ぜんそくの灸治法 夜尿症の灸治法 

婦人病の灸治法 

附録(深谷灸法考ー灸治療の基本十項ー)

 

 

『家伝灸物語~どうすればよいか?こうすればよい~』

   深谷伊三郎著  本体価格1,800円

 

深谷先生は若い時から各地に伝わり繁盛していた家伝灸の名所を実際に訪れて調査し、

その結果を講習会で取り上げて効果のある伝承灸を紹介していた。本書ではその研究発表原稿を編集した。

また、参考として家伝灸愛好家の探訪記録とスケッチを紹介。深谷先生主宰の臨床研究会テキストより「どうしたらよいか?こうすればよい」で症例別灸治療の実際例を収録してある。

 

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目次

1.つぼによる病気の治療法

つぼの発見 つぼを正しくとる方法 つぼによる治療法

2.臨床の手引き

下痢 脳溢血 ぜんそくの治療 腹痛 神経痛 肝臓の病気 消化器病 心臓病の灸治法(1)

心臓病の灸治法(2) 腎臓病の治療法 更年期障害 腰痛 痔疾の灸治法 附録(深谷伊三郎講義)

3.家伝灸物語

家伝灸の功罪 中風石井の灸 能が谷中風予防の家伝灸 草加中風予防の灸 粟島(淡島)の灸 こみとの灸 

井草の眼の灸 太田眼の灸 桜井戸の灸 指の庄兵衛さん 峰の灸 新宿追分わきがの灸 小山つき目の灸 

鳩ヶ谷の灸 くちなし・しょうが灸(巣鴨) 手越の灸 千本松の灸 弘法の灸とお富士さん 四つ木の灸 

その他各地の家伝灸 むすび 附録(消えゆく家伝灸)

 

 

 

『図説 深谷灸法~臨床の真髄と新技術~』

   入江靖二 編著  本体価格3,800円

 

 

序文よりー

入江先生は深谷先生の高弟であり、深谷灸法のより良き理解者である。

師の生前の膨大な業績を収録したものが『深谷灸法』である。

本書は、まず総論にはじまり深谷灸法の基本十項に基づきその指針と技法を展開し、第二編では経穴について『十四経発揮』『鍼灸阿是要穴』を基調として述べ、その取穴は独特な深谷灸法に沿ったもので即臨床に基づいたものである。第三編では治療について先生の経験から灸法の適応する疾病を西洋医学的な分類にしたがって解説し、それに対応する治療法を具体的に述べている。

 

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目次

1.総論

深谷灸法の基本十項 遠隔取穴 三角形取穴法 施灸法(補瀉・灸のドーゼ・点状施灸法・施灸の体位・施灸の順序など)

2.経穴

手の太陰肺経(11穴) 手の陽明大腸経(20穴) 足の陽明胃経(45穴) 足の太陰脾経(21穴) 手の少陰心経(9穴) 手の太陽小腸経(19穴)足の太陽膀胱経(63穴) 足の少陰腎経(27穴) 手の厥陰心包経(9穴) 手の少陽三焦経(23穴) 足の少陽胆経(43穴)

足の厥陰肝経(14穴) 督脈(27穴) 任脈(24穴) 奇穴

3.治療

呼吸器病 消化器病 循環器病 神経・精神病 泌尿・生殖器病 運動器病 新陳代謝病 眼・耳・鼻・口内(歯)の病気 産・婦人病

小児病 瘡瘍(皮膚)雑病

 

 

『病気別症候別 灸治療~患者のからだに聞け~

      福島哲也 著   税込み 3,360円

 

灸法臨床研究会講師である福島哲也先生の著書。

 

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『灸療閑話~迷灸師のベッドサイドストーリー~』

      福島哲也 著  税込み2,835円

 

ヒューマンワールド紹介文よりー

著者は臨床を始めて7~8年ほど経った頃、施術前の患者さんの体表所見の状態が、一灸を施したその瞬間に全く別の状態にガラリと変化してしまうとい う体験をする。そのときに石田三成の「三杯の茶」の逸話のごとく、臨機応変にその刹那ごとの患者さんのからだが欲している施術をする必要があるということ に気づき、そのあとから、お灸が一段とおもしろくなってしまったという。
 本書は昭和の名灸師・深谷伊三郎とその高弟・入江靖二の影響を強く受けた自称「迷灸師」のベッドサイドストーリーである。「やった、治った、効いた」の サンタ(三た)の自画自賛ばかりではなく、ときには失敗例や鍼の話、ちょっとした独り言や苦言など、何でもありの雑文集である。
 お灸を「やらない、治らない、効かない」のサンナイ(三ない)療法にしたまま「きゅう師」をお蔵入りさせてしまった「鍼だけ師」はさておき、お灸を自家 薬籠中の物(あるいは奥の手)にまで昇華させてみようというチャレンジャー。そんなに新灸師がいれば、その君に本書をささげたい。

 

 

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