深谷灸法は以下の10項目を基本の考え方としています。
1 経穴は効くものではなく効かすものである
2 成書の経穴部位は方角を示すのみ
3 経穴は移動する
4 名穴を駆使して効果を挙げよ
5 少穴で効果をあげるべきである
6 反応のない穴は効きめが少ない
(効きめの出ないものは出すようにする)
7 そこが悪いからとそこへすえても効果はない
8 名穴であってもただそれだけに効くのではない
9 灸炷の大小壮数は患者の体質に合わせよ
(熱くないところは熱くなるまですえる)
10 経穴は手際よく取穴せよ
深谷灸法の総括として深谷伊三郎先生が発表したものです。深谷灸法勉強会ではこの
基本十項を紐解き、患者にとってより効果的な灸療を行える臨床家の育成を目指しています。
深谷灸法と言えば、「竹筒を使って灸をする」と思い描く方もいらっしゃいます。深谷灸法はあくまでも「効かせる灸療」のためのテクニックであり、竹筒(灸熱緩和器)はそのアイテムです。ここでは大まかな使い方を紹介します。
①灸熱緩和器として使用する
深谷灸法は基本的に透熱灸です。直接肌を焼き切るため、その際の熱さを和らげるために灸熱緩和器を使います。
②「生きているツボ」を探す
深谷灸法では全体で取穴数を少なくしています。少穴でより効果的を挙げるため、施灸するツボをしぼる際に灸熱緩和器を使用します。緩和器を押し当てるとうっ血して吸角を当てたようになる場所があります。そこが「生きているツボ」なのです。
深谷灸法勉強会では灸熱緩和器の使い方も丁寧に指導致します。